2020-01-15

サムスン「テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ」 -CES2020レポート3

CES2020の最初のキーノートはサムスンだった。

CES2015の同じ場で サムスンは、サムスン製品の全てを2020年までにコネクテッド対応するというコミットメントとともにIoT時代の幕開けを宣言した。そこからスマート時代からコネクテッド時代へトレンドが変わったことは記憶に新しい。そしてサムスンは2019年9月のIFAにおいて、全ての製品がコネクテッド対応していることを立証していた。

2020年代最初のCESで、有言実行のサムスンは2020年代は「Age of Experience」になると宣言。5年前のスマートからコネクテッドへ、という変化とは異なったレイヤーでのテーマを設定してきた。

これは手段の話から、提供価値を軸に転換しなくては、新しい取り組みは拡がっていかないということに対するメッセージでもある。

プロダクトヒーローである家電メーカーが発信するにはとても勇気がいるテーマではあるが、これからのイノベーションのためにとても重要な視点だ。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

2020年代は体験の時代になると宣言

そしてこの裏側には、デバイスのAI化がある。

CESを主催するCTAからもIoTは「Intelligent of Things」になると発表していたが、これはデバイスのAI化が進むことを表している。

クラウドに委ねるべきことは委ねるのだが、デバイス自体にインテリジェンス機能を有し、デバイス単体でも状況に最適化する機能が搭載されていく。その結果、価値のあるExperienceが次々と生まれていく時代になるという。

この実現のためにサムスンは世界7カ所のAI専門センターにて、体験を生むインテリジェンス機能の研究を進めている。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

サムスンは世界7カ所にAI研究センターを持つ

価値のある体験とは、サムスンのキーノートにおいては「マクロな課題だけでなく個人それぞれのライフスタイルを理解し、個人それぞれのニーズに対応する体験」ということだ。

これからは、みんなの体験ではなく、パーソナライズされた一人ひとりの状況に合わせたタイムリーな体験提供ができるようになるが、そのためには生活者のデータが必要になる。

サムスンはパーソナルなデータ、公共のデータ問わず利用可能なデータの中から、状況に応じて必要なデータを活用し、最適化したフィードバックをしていくための取り組みを進めている。公共のデータをリアルタイムで利用するためには5Gが必要である。そして、パーソナルデータは昨今のトレンドも抑えていて、基本的にはユーザー本人が管理するもので、セキュリティに関してはビジネスユースで実績のあるSamsung Knoxなどを活用するという。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

ビジネスユースがメインだったKnoxをコンシューマー向けに活用

家から出かけるときに、出発すべき時間の前に、目的地までの行き方をスケジューラーから見出し、知らせてくれる。目的地までの移動にかかる時間とコスト、労力などを最適化することができるため、人それぞれにダイナミックプライシングの提示ができるようになる。

ここでのダイナミックプライシングは、単純な金額の話ではなく、その人のライフスタイルから、時間最優先なら高くても良いという人に対しては、最短の移動方法を提示し、必要なら車を呼ぶところまでやってくれるようになるということだ。工事や事故で渋滞が発生している場合は途中までは車で、途中から電車という提示もあるだろう。

一方、時間がかかっても安い方が良いという人は、これまで通りの乗り換え案内でも良いのかもしれないが、人それぞれに対してのバランスが重要である。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

5G時代には移動ルートのダイナミックプライシングが実現するという

フィットネスデータから、食生活を最適化する仕組みも考えられる。

消費カロリーやふだんの活動などを把握し、冷蔵庫内の食材から栄養管理レシピを提案するようなことは現状商用化されているものでも可能だが、これからは対象となる人が欲しているものであり、その時に食べると良い栄養素が入ったメニューが提案されるようになる。ライフスタイルや好みを把握しておかなかったこれまでは、データから栄養素的に最適と思われるレシピの提案をするため、「そんなの食べたくない」という状況が何度も見られた。

これからは健康を考えた「そうそう、これが食べたかったんだよ」というレシピが提示されるようになるとしたら、それは新しい体験となり、無くてはならない価値となるだろう。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

ボール型パーソナルアシスタント「Ballie」

今回2つのユニークな製品が発表された。

パーソナル・アシスタント Ballie

1つはパーソナル・アシスタントのBallieだ。

Ballieはテニスボールや野球のボールのような大きさで、搭載されているカメラで人を認識し、コロコロと人を追尾する動きを見せる。これまでの家庭用ロボットのような直接的な会話ではなく、家電の操作と家電の動きで人とコミュニケーションをすることをコンセプトにしていた。

カメラは人の認識だけでなく状況把握も行えるようになっていて、家主の不在時にペットが床を汚すと、Ballieが汚れたことを認識してロボット掃除機に掃除を指示するようなデモも行われていた。人が家電操作をせずに快適な環境を構築する新しいアプローチと捉えることもできる。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

XRパーソナルトレーニングを提供するGEMS

フィットネス・ウェアラブル GEMS

2つ目はGEMSというフィットネスウェアラブルだ。

ウェアラブルといっても少し毛色が異なっていて、運動アシストウェアというべきものだ。体の動きがメニュー通りに動いているかということを確認できるだけでなく、動きをアシストすることでストレッチのアシストや姿勢の矯正などにも使えるという。GEMSをホームフィットネスで利用する際はスマートグラスを装着し、バーチャルなフィットネストレーナーがパーソナルトレーニングをしてくれる。テクノロジーがより良くしてくれる領域、カスタマイズしてくれる領域が次々と拡がっている。

またGEMSはフィットネスだけでなく、足腰が悪くなったシニアの歩行アシストツール、もしくはリハビリツールとしても活用できる。人が本来もつ力をアシストする、復活させる、トレーニングしてより良くしていく、ということと、その結果得られる体験が、これからのテクノロジーがもたらす価値となる。

テクノロジーは手段であり、人の体験が重要な時代へ

改めて人を中心して考え直さなくてはならないということを強調

サムスンは今回のKeynoteを通じてテクノロジーは手段であり、意味のある体験をもたらすことが重要だと良い、そして「Open Collaboration. Dream Big, Defy Barriers. Together for Tomorrow.」という言葉で締めくくった。

サムスンだけでなく、ここ数年、商品として、強烈なインパクトを与えるものが出てきていない状況が続いているが、見るべきところはモノではなく人になっているということは間違いないだろう。

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IoT NEWS
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横浜市

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I▢TOP横浜とは、横浜市が2017年4月に立ち上げた横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等を活用したビジネス創出に向けた交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等の場となる「IoTオープンイノベーション・パートナーズ」のことです。

株式会社NTTドコモ

様々なメーカーのIoT機器を一元的に管理、制御可能なIoTアクセス制御エンジン技術を、セミナーなどを通じて提供するとともに、実証実験施設として「IoTスマートホーム」を提供しています。また、IoT機器メーカーなどと協力し、IoTアクセス制御エンジン技術を活用した数多くのIoTサービスの創出を支援してまいります。

and factory株式会社

日本初のスマートホステル「&AND HOSTEL」のプロデュース経験とプラットフォームアプリ「&IoT」の開発実績を活かし、IoTスマートホームの居住者のユーザー体験設計と、居住者に便利に快適に生活してもらうためのアプリ開発を行っております。また、今後協業する企業との事業検討、企画を行い、実証実験から事業化を推進し、IoTスマートホームを普及させていく役割を担っています。

富士通コネクテッドテクノロジーズ

長年のスマートフォン開発で培ったセンシング技術、音声認識技術を応用し、居住者に健康な生活を送っていただくために、居住者の健康状態(ストレス、血管年齢、心拍数)を測定しアドバイスを提供するデバイスを開発を行いました。健康をアドバイスするエージェントデバイスをIoTスマートホーム内に設置しております。

相鉄グループ

相鉄沿線での低未利用地を活用し、実証実験の場を提供するほか、相鉄グループの各事業との連携も含めて協力してまいります。相鉄グループは、”相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市”「誰もが住みたい、住み続けたいと思える持続可能なまちづくり」に取り組んでいます。 今後も沿線の魅力や暮らしやすさを高める取り組みを関係者と一体となって実施してまいります。

凸版印刷

凸版印刷は、「住まいは、くらす人と対話する存在へ」をコンセプトに「トッパンIoT建材シリーズ」を開発しております。本プロジェクトでは、開発中のトッパンIoT建材シリーズをIoTスマートホームに導入し、さりげなく「見守り」、「居住者が家と対話」をしながら便利にくらすなど、建材としてストレスフリーな生活を支える検証をしてまいります。

foo.Log

自社サービスで蓄積した食事に関する膨大な記録データと東京大学と共同研究している最先端の画像解析技術を元に写真に写った食事メニューを推定する機能と食事に関連するアドバイスを提供する機能をIoTスマートホームに提供しています。今後はIoTスマートホームで蓄積した新たなデータから、IoT機器と連携した使いやすい機能の開発を進めて参ります。

資生堂

デバイスで操作できる化粧品吐出デバイスを設置し、他の各種環境センシングおよび生活行動ログ等との関連性を検討することで、美容のよい空間をづくりを目指してまいります。

グリーンブルー

環境調査、環境モニタリングで培った測定技術をベースに、各種測定器、センサーを用いて、IoTスマートホーム居住者の日常生活に伴う環境影響(PM2.5、CO2、VOC等)を測定し、収集データの解析・評価をしています。快適な住環境の創造に向けて、“空気”の視点から各社デバイスとの関連性を追究し、新サービスの創出に取り組んでまいります。

三和シヤッター工業

社会のニーズや生活スタイルに適応した商品をラインナップすることに積極的に取り組み、より良い未来の住環境づくりに協力したいと考えております。本プロジェクトでは各種デバイスで操作できる窓シャッターを提供しています。

SMK

これまでのコネクタ、タッチパネル、スイッチ、リモコン、RF通信モジュールなどの主力ビジネスに加え、最近の取り組みとして、パートナー様との協業やオープンイノベーションの推進によるIoT関連の新規事業創出を積極的に進めています。本プロジェクトでは、BLEを利用した「見守りセンサー」を設置し、お部屋にいる方の活動の有無や出入りをモニターするシステムをご提供しております。

アイホン株式会社

アイホンはインターホン専門メーカーとして、住まう人一人ひとりが快適で安全に過ごせるコミュニケーションシステムを提供しています。このプロジェクトではIoTスマートホームとインターホンがつながることで新たなサービスを創出し、魅力ある製品開発へ活かしてまいります。

株式会社アロマジョイン

世界初の香り制御装置「アロマシューター」の開発・製造及び販売

株式会社ニチベイ

当社は、ブラインド・ロールスクリーンと間仕切りの専門メーカーです。光と熱のコントロールを通じて「快適な住空間づくり」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、当社の電動製品を様々な機器と連携することにより、窓まわりのIoT化に貢献してまいります。

株式会社フィッツコーポレーション

「豊かさが香るものづくり」をビジョンとし、オリジナルブランドのフレグランスアイテムの企画開発・販売、海外ブランドの日本正規代理店として輸入・販売を行う。現在約40ブランドを取扱い、百貨店からコンビニエンスストアまで幅広い流通展開が特徴。現在、「快適な眠り空間をサポートする香り」を杏林大学脳科学 古賀教授とともに、「眠りと香り」について被験者テストなどを通じて開発中。

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複合型高精度センサーの開発と生体データに含まれるカオス(=僅かなゆらぎ変調)解析の融合技術により早期に体調の変調を察知・予知する睡眠センサー(AiSleep)を開発し製品化につとめてきました。高齢者の見守りをはじめ、居住者の健康状態(心拍・呼吸・脈波)をプライバシ保護など気にせず、非接触でセンサーの上に寝るだけで状態を可視化・解析するデバイスをIoTスマートホーム内に設置しております。睡眠からのアプローチで安心・安全そして健やかな暮らしの実現に取り組んでいます。

美和ロック株式会社

鍵・錠前および総合セキュリティ機器メーカーとして、高品質な製品・サービスのご提供により、生命・財産を守り、安心で快適な社会づくりに貢献したいと考えております。本プロジェクトではIoTに対応したスマートロックを設置し、未来の家にふさわしいロックの製品開発へ活かしてまいります。

株式会社Xenoma

軽くて着心地が良く、洗濯も可能な普通の「服」でありながら、着るだけで動きや生体情報を取得できるスマートアパレル「e-skin」を通じて、日常生活における楽しみや利便性を向上し、さらに安心安全な社会の実現に貢献するための「予防医療」に繋がる製品やサービスを開発、提供しています。

株式会社フィリップス・ジャパン

フィリップスは、人々の健康の向上にテクノロジーで貢献するヘルステック分野のリーディングカンパニーです。本プロジェクトでは電動歯ブラシ『ソニッケアー』をIoTスマートホームに導入し、ブラッシングの力加減や歯磨きの時間のモニタリング、磨き残しの可視化等を通して、居住者の自発的な『健康な生活』への行動変容を促す仕組み作りに取り組んでいきます。

株式会社博報堂DYアウトドア

スマートホームとこれを取り巻く地域コミュニティにおけるコミュニケーションのあり方をテーマとして、生活を支援し豊かにする未来のコミュニケーションサービスの開発を支援してまいります。