2019-09-24

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

2014年以来、5年ぶりのIFA。

前回来た時の衝撃は何よりもコンシューマーのためのコンシューマーデバイスショーだったということ。もちろん年末商戦をターゲットとしたトレードショーであり、ビジネスを第一に考えていることはあるのだが、土日を挟んで開催し、年配の方も、小さい子供連れも、中高生の集団もいる、CESとは大きく違った雰囲気が良い。

特に年配の方や乳児を連れたお父さん、お母さんと、家電メーカーの方が話している様子を垣間見ると、使う人のことを考えた商品開発に繋がっているのではないかと推察される。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

ベビーカーに赤ちゃんを乗せて会場をまわるご家族

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

ある意味IFA名物と言える実演試食会には老若男女が集まる

日本にずっといると出会うことが少ない欧州メーカーがIFAの主役だ。

AEG、Miele、Siemens、Boschなど、日本の家電量販店ではあまりに見かけないメーカーが多い。そして、展示されている製品の多くは白物家電だ。洗濯機や食洗器などの洗浄を得意とするハードウェアが非常に存在感を出している。

所謂スマート化はコンテンツ視聴デバイスであるテレビなどの黒物家電から浸透していった。

CESでもSamsungの成長を牽引したテレビが家電の中心として存在していて、10年ほど前からスマートテレビが台頭し、今では当たり前になっている。

このコントラストは非常に興味深いものである。

エッジリッチが進む白物家電

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

殆どのメーカーで洗濯機や食洗器がずらっと並んで展示

生活の中にテクノロジーを浸透させていく上で、白物家電が提供する生活実態をイメージすることが非常に重要だ。

特に洗濯機、食洗器などの自動洗浄家電はコンシューマー向けロボティクス技術の最先端であり、これらは着実に進化している。

IFA2019レポート1で「エッジリッチ」というキーワードがあったが、デバイス側のインテリジェンス化が進み、デバイス単体で認識や判断ができるようになってきているのだが、それらに加えて、デバイスが実施すべきと判断したことを高いレベルで対応するセンサーやロボティックス技術が搭載されているのだ。

しつこい汚れを把握し、落ちるまで洗う食洗器

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

複数のメーカーが独自の強力洗浄機能をアピール

食洗器であれば、食器の汚れの状態を把握し、しつこいものであれば、そこを強力な洗浄機能で、汚れが落ちるまで洗う機能がある。

センサーやAIで汚れが判断できたとしても、洗浄機能も進化していなければ汚れを落とすことができないため、機能の中心である洗浄機能はより合理的に、そしてパワフルになっている。このような食洗器が普及すれば、予洗いはいらなくなるだろう。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

強力な汚れもセンサーと進化した洗浄力で対応可能に

洗濯物を入れて乾かすまでがボタン一つで終わる洗濯機

洗濯機であれば、センサーがどのような素材が洗濯物の中に含まれているのかを自動で認識し、その素材に合わせた洗濯手段を実施する。そして殆どの機種が洗剤、柔軟剤を自動で計量し、投入する仕組みになっていた。

また欧州では乾燥機の利用が一般的であることから、乾燥機も欲しくなる機能が満載だ。

特に、まだ乾いていないのか、ちゃんと乾いたのかをセンシングする機能は、時間で乾燥をコントロールしていたことから解放される。これらによって、いちいち、衣類の洗濯タグを見て、コースを選んで洗剤や柔軟剤を調整し洗濯する必要が無くなり、乾燥したと思って触ってみたらまだ湿っぽくて、もう一度乾燥機を回すといったことも無くなる。

洗濯機と乾燥機が一体型であれば、洗濯物を入れて乾かすまでがボタン一つで終わるようになっている。しかもセンサーとAIによって、それぞれの衣類に最適化した形で。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

素材を自動で判別する3DScanテクノロジー

こういったものが異常な湿度となる日本の夏に存在したらどうなるだろうか。

例えば、一人暮らしの社会人の自宅に普通に置かれるようになったら、日本の満員電車の中で生乾きの臭いが蔓延することが大きく減少するだろう。これはある意味、1つの社会問題の解決とも言える。

一人暮らしの社会人は、土日にまとめて洗濯するか、帰宅後ないしは日中、部屋干しすることが一般的だ。形状記憶シャツであれば、毎日クローゼットにしまわず、洗濯機から取り出して来て、脱いだ後、洗濯機に入れるというスタイルになるかもしれない。

洗濯機は乾燥機能だけでなく、クローゼット機能も提供するようになる。世の中へこういう提案をすることで、生活者の洗濯機の選び方も大きく変わるのではないだろうか。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

素材の識別だけでなく乾燥しているかどうかも3DSCANセンサーで高精度に判定

当たり前になるコネクテッドと音声操作

一方、コネクテッドについてはどうかと言うと、こちらもハイエンドだけでなくHisenseのCandyのような普及モデルブランドでも対応するようになっていて、今後はどの機種でもコネクテッド対応が当たり前になりそうだ。

しかし、コネクテッドの用途については、まだまだ生活者目線でベネフィットが見えないものが多い。

洗濯のケースでもわかるように、一つの作業を効率化するアプローチはどんどん進むがそこにコネクテッドが必要かというと、スマホや指定したデバイスに残り時間を通知する、遠隔で操作するというものが大半で、あった方が良いというレベルのものから抜け出せていない。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

Hisenseの普及モデルでもスマホで服を撮影すると最適な洗濯方法を設定する

ただし、これまでのスマホ接続のような取り組みは少しずつ効果を生み出しているという。

スマホで洗濯機の様子がわかるなんってことはできなくても良いと思われていた人も多いだろう。

しかし、こういった機能に慣れていくと、それができない他の機器が、不便に感じるようになるのだ。

その結果、客観的にはスマホとのコネクテッドは大した意味が無さそうな家電でもそれが当たり前になっていく。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

トルコのBekoグループはHomeWhizという名称でコネクテッドサービスを展開

音声操作も同様で、こちらはさらに一般化し始めていると言える。

Samsungのスマートリモコンは、ボタンの数が非常に少なく、声で操作することが前提になっている。

細かいコントロールだけアナログ的に操作し、あとは声で良いという考えは非常にわかりやすい。

生活者のための家電ショー、生活者のための家電進化 ーIFA2019レポート4

ボタンだらけだったテレビのリモコンも音声主体になるとシンプルに

重要なのはコネクテッドがもたらす利便性

5年後、10年後、どんな機能が家電のベーシックな機能になっているのだろうか。

今、見えていることとしては、ネットに繋がることが重要なのではなく、状態確認の際、場所を問わないこと、操作で悩まず、操作の手間が削減されること、この2つは大きく進み、一般化していくだろう。

そしてこれらをより快適にするためにコネクテッドが必要になる。現時点ではその実現手法が、スマホ連携やスマートスピーカー連携となる。この連携は新しい機能を使うということよりも、生活に無くてはならないハードの高機能化による利用の複雑化を解消するためのものと捉えるべきなのだろう。

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IoT NEWS
https://iotnews.jp

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横浜市

「未来の家プロジェクト」は横浜市が立ち上げた「I▢TOP(アイトップ)横浜」の個別プロジェクトの一つであり、IoTスマートホームを用いた実証実験を通じて、高齢者の独り暮らしや災害時の対応といった社会課題の解決や新規ビジネス創出を目指します。また、横浜市は本プロジェクトに協業していただける企業への呼びかけや実証実験の場の提供に向けた調整を行います。

I▢TOP横浜とは、横浜市が2017年4月に立ち上げた横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等を活用したビジネス創出に向けた交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等の場となる「IoTオープンイノベーション・パートナーズ」のことです。

株式会社NTTドコモ

様々なメーカーのIoT機器を一元的に管理、制御可能なIoTアクセス制御エンジン技術を、セミナーなどを通じて提供するとともに、実証実験施設として「IoTスマートホーム」を提供しています。また、IoT機器メーカーなどと協力し、IoTアクセス制御エンジン技術を活用した数多くのIoTサービスの創出を支援してまいります。

and factory株式会社

日本初のスマートホステル「&AND HOSTEL」のプロデュース経験とプラットフォームアプリ「&IoT」の開発実績を活かし、IoTスマートホームの居住者のユーザー体験設計と、居住者に便利に快適に生活してもらうためのアプリ開発を行っております。また、今後協業する企業との事業検討、企画を行い、実証実験から事業化を推進し、IoTスマートホームを普及させていく役割を担っています。

富士通コネクテッドテクノロジーズ

長年のスマートフォン開発で培ったセンシング技術、音声認識技術を応用し、居住者に健康な生活を送っていただくために、居住者の健康状態(ストレス、血管年齢、心拍数)を測定しアドバイスを提供するデバイスを開発を行いました。健康をアドバイスするエージェントデバイスをIoTスマートホーム内に設置しております。

相鉄グループ

相鉄沿線での低未利用地を活用し、実証実験の場を提供するほか、相鉄グループの各事業との連携も含めて協力してまいります。相鉄グループは、”相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市”「誰もが住みたい、住み続けたいと思える持続可能なまちづくり」に取り組んでいます。 今後も沿線の魅力や暮らしやすさを高める取り組みを関係者と一体となって実施してまいります。

凸版印刷

凸版印刷は、「住まいは、くらす人と対話する存在へ」をコンセプトに「トッパンIoT建材シリーズ」を開発しております。本プロジェクトでは、開発中のトッパンIoT建材シリーズをIoTスマートホームに導入し、さりげなく「見守り」、「居住者が家と対話」をしながら便利にくらすなど、建材としてストレスフリーな生活を支える検証をしてまいります。

foo.Log

自社サービスで蓄積した食事に関する膨大な記録データと東京大学と共同研究している最先端の画像解析技術を元に写真に写った食事メニューを推定する機能と食事に関連するアドバイスを提供する機能をIoTスマートホームに提供しています。今後はIoTスマートホームで蓄積した新たなデータから、IoT機器と連携した使いやすい機能の開発を進めて参ります。

資生堂

デバイスで操作できる化粧品吐出デバイスを設置し、他の各種環境センシングおよび生活行動ログ等との関連性を検討することで、美容のよい空間をづくりを目指してまいります。

グリーンブルー

環境調査、環境モニタリングで培った測定技術をベースに、各種測定器、センサーを用いて、IoTスマートホーム居住者の日常生活に伴う環境影響(PM2.5、CO2、VOC等)を測定し、収集データの解析・評価をしています。快適な住環境の創造に向けて、“空気”の視点から各社デバイスとの関連性を追究し、新サービスの創出に取り組んでまいります。

三和シヤッター工業

社会のニーズや生活スタイルに適応した商品をラインナップすることに積極的に取り組み、より良い未来の住環境づくりに協力したいと考えております。本プロジェクトでは各種デバイスで操作できる窓シャッターを提供しています。

SMK

これまでのコネクタ、タッチパネル、スイッチ、リモコン、RF通信モジュールなどの主力ビジネスに加え、最近の取り組みとして、パートナー様との協業やオープンイノベーションの推進によるIoT関連の新規事業創出を積極的に進めています。本プロジェクトでは、BLEを利用した「見守りセンサー」を設置し、お部屋にいる方の活動の有無や出入りをモニターするシステムをご提供しております。

アイホン株式会社

アイホンはインターホン専門メーカーとして、住まう人一人ひとりが快適で安全に過ごせるコミュニケーションシステムを提供しています。このプロジェクトではIoTスマートホームとインターホンがつながることで新たなサービスを創出し、魅力ある製品開発へ活かしてまいります。

株式会社アロマジョイン

世界初の香り制御装置「アロマシューター」の開発・製造及び販売

株式会社ニチベイ

当社は、ブラインド・ロールスクリーンと間仕切りの専門メーカーです。光と熱のコントロールを通じて「快適な住空間づくり」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、当社の電動製品を様々な機器と連携することにより、窓まわりのIoT化に貢献してまいります。

株式会社フィッツコーポレーション

「豊かさが香るものづくり」をビジョンとし、オリジナルブランドのフレグランスアイテムの企画開発・販売、海外ブランドの日本正規代理店として輸入・販売を行う。現在約40ブランドを取扱い、百貨店からコンビニエンスストアまで幅広い流通展開が特徴。現在、「快適な眠り空間をサポートする香り」を杏林大学脳科学 古賀教授とともに、「眠りと香り」について被験者テストなどを通じて開発中。