2019-07-09

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート

本年6月28日、LINE株式会社は事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2019」を開催した。

同カンファレンスでは、LINEの新サービスやビジョン等が発表された。

冒頭のkeynoteで登壇したLINE株式会社代表取締役 CWO 慎ジュンホ氏(トップ画像)は、LINEの目指す世界観である「24時間朝おきてから寝るまでのすべての生活をサポートする生活プラットフォームになる」という意味を込めた「Life on LINE」を提唱した。

また、その世界観を実現させるために取り組んでいく戦略として、「Offline」「Fintech」「AI」の3つの分野に力を入れていくと述べた。

Offline

OMO導入を推進する「LINE Mini app」

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート

慎氏は「Life on LINE」を達成するために必要なのは今まで使われていたO2O(Online to Offline)の概念だけではなく、OMO(Online Merges with Offline)が必要であると述べた。

O2O(Online to Offline)はWEBサイト上で実店舗で利用できるクーポンの配布や、店舗の地図やセール情報等を告知し、オンラインからオフラインへ送客する、購買行動につなげるための施策を行うマーケティング方法である。

それに対しOMO(Online Merges with Offline)はオンラインとオフラインの区別なく、両方の良いところを駆使し、ひとつのサービスを形成する方法を意味する。

LINE Mini appは、そのOMOを導入することが出来るサービスであり、今までアプリケーション開発をしたことがない人でも、誰でもサービスアプリケーションを作ることが可能であるとしている。

店舗の運営者はクーポン、ポイントカード機能だけではなく、支払い、予約とリマインド、メニュー閲覧などをひとつで行えるアプリケーションを作成できる。

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また、慎氏はファッションブランドを例に挙げ、「利用者はアプリで店員と直接メッセージのやり取りをすることでサイズ感などを確認することが可能であり、その場でLINE payで支払いをして購入まで行える。オンラインショッピングでも店舗(オフライン)での購入と同等のサービスを受けることが出来る」と述べた。

Fintech

スコアリングサービス「LINE SCORE」

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LINEが目指す「Life on LINE」を実現するためには、パーソナライゼーションをしていく必要がある。

より個人に寄り添ったサービスを提供していくために、LINEはスコアリングサービス「LINE SCORE」を発表した。

LINEスコアは100~1000の数値で表される。

利用者はウォレットタブから登録が可能だ。まず、LINEのその他のサービス(LINE PayやLINE家計簿、広告サービスでの利用傾向など)を元に一次スコアが算出され、その後、生年月日・性別や居住環境等、ライフスタイルに関する15の質問に答えることでスコアが上がる。

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LINE SCORE連携企業

スコアの利用方法は、企業連携により金融サービス、シェアリングサービス、サブスクリプションサービスや各種予約システム等で個人に合ったサービスを受けられるようになる、というものである。

連携企業としては、株式会社DeNA SOMPO Mobility、ラクサス・テクノロジーズ株式会社、Airbnbなどが提示された。

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LINE株式会社 代表取締役社長 CEO 出澤剛氏

今回サービスを開始するにあたり出澤氏は、「スコアリングはLINEによって送信されたメッセージや通話を利用するものではない。プライバシーに配慮して、ユーザーの同意のもと、具体的な数字を直接使用するのではなく、その利用傾向を粒度を荒くした状態で抽出しスコアリングしていく。また、LINEでは個人情報の取り扱いに関して透明性報告書を開示しており、安心して利用していただける環境を作ることに注力している」とプライバシーの配慮について強調した。

LINE SCOREを活用したローンサービス「LINE Pocket Money」

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート

LINE SCOREを使い「個人にフィットしたローンサービス」をコンセプトとした「LINE Pocket Money」を本年夏に提供開始。

パートナー銀行が持つ従来型の信用情報とLINE SCOREを掛け合わせた今の時代に合った方法での審査、LINE Payとの連携でスマホ上での操作が可能となる等、利用に対するハードルを下げたサービス展開となる。

働く世代に寄り添う「LINE証券」

LINE Financialと野村ホールディングスが提供する「LINE証券」が本年秋にサービス開始すると発表した。

出澤氏は、「投資は働く世代にとっては非常にハードルが高い。投資にはまとまったお金が必要である、どう購入したらいいかわからない、仕事中は取引が出来ない、等から使いづらいというペインポイントがある。その中でLINE証券はハードルを取り除くため、使いやすい直観的なUI・UX、1株単位(最小150円ほど、平均して3000円)での取引が可能、夜の9時まで取引が可能、とすることで、働く世代と投資を身近にしていく」と述べた。

アジア4ヵ国で現地金融サービスとの協業を開始する「LINE Smartphone Bank」

日本、台湾、タイ、インドネシアの4ヵ国で、現地銀行を中心にLINE Smartphone Bankに関する協業を開始すると発表した。LINE Smartphone BankはLINE Payと並んで力を入れていく金融サービスとなる。

出澤氏は、窓口が24時間空いていないこと、手続きの複雑さ等、現状の金融機関にあるペインポイントを挙げ、それらを解消していくためのサービスであると述べた。

LINE Pay、メルペイの「Mobile Payment Alliance(MoPA)」にNTTドコモ参画

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート

本年3月26日にLINE Payとメルペイの連携が発表されたモバイルペイメントにおける加盟店アライアンス「Mobile Payment Alliance(MoPA)」に、新たに「d払い」のNTTドコモが参画すると発表された。

MoPAにより、店舗事業者は、店頭にLINE Pay、メルペイ、d払いのいずれかのQRコードを設置するだけで、3社全てでの決済が可能となる。そのため、導入時の負担軽減や3社分の潜在的利用者を獲得できる等のメリットを受けられる。

利用者にとっても、利用中のサービスで支払い可能な店舗が拡がるというメリットがある。

LINE Payは今回の参画に関して、ドコモの営業リソース活用により決済サービス加盟店の開拓の推進が見込めるとしている。

また3社はMoPAの取組みを通じて、スマートフォン決済事業において問題となっているサービスの乱立、加盟店側の対応負担やオペレーションの煩雑化を軽減し、国内のキャッシュレスの普及促進を目指していく。

AI

AIアシスタント「Clova」他社連携

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート

AIアシスタント「Clova」とリッチモンドホテルを運営するアールエヌティーホテルズ株式会社、ホテル客室ソリューションを提供するブリッジ・モーション・トゥモロー株式会社との協業を発表した。

ホテル客室内にClova搭載デバイスを設置することで、利用者はフロントに電話することなく近くのコンビニを教えてもらえる、音声でテレビや照明などの家電操作を行えるなど、ホテルでのユーザー体験価値の向上を図る。

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また、「Clova」はGatebox株式会社と連携し、Gateboxの新商品「Gatebox 量産型モデル」に対し「Clovaアシスタント」との連携、Clova技術の提供を行ったと発表した。

Clova音声チームとの連携で、Gateboxが作成したバーチャルキャラクター「逢妻ヒカリ」のキャラクターの個性や感情を重視した高精度な音声合成を開発。さらに音声合成と会話エンジンを組み合わせるたことで、声優の生声に近い感情豊かな幅広い会話が可能としている。

音声インターフェースを活用した「LINEカーナビ」

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート
トヨタ自動車株式会社との連携で開発したアプリ「LINEカーナビ」を本年夏に無料で提供を開始すると発表した。

アプリ単体でも使用できる他、車載カーナビと連携するSmart Device Linkにも対応している。

LINEカーナビの特徴としては以下の3点があげられた。

  1. 主要道路は最短で即日~一週間程度で更新
  2. 走行中の車両から集めたリアルタイムの情報で目的地までのルートの込み具合を把握、走行時間の算出を行う
  3. 電波が届かない場所での利用も可能

主に最新情報、リアルタイム情報に特化したサービスとなっている。

LINE株式会社取締役 CSMO 舛田淳氏は「運転中のながらスマホによる違反は年々増加傾向にあり、スマホの利用が危険な事態を引き起こすこともある。運転中でも安全に便利にスマホを使用してもらうために、車内での音声インターフェースの普及を推進していきたい」と述べた。

AI技術を外部企業へ展開する「LINE BRAIN」

LINE、AI・フィンテック事業推進で生活プラットフォームを目指す -LINE CONFERENCE 2019レポート

LINEは、AIアシスタントのClovaなどで培ってきた数々のAI技術を、外部企業に向けても展開していく。

LINE BRAIN事業として本年7月より、チャットボット、文字認識技術、音声認識技術の販売を開始すると発表した。

また、音声認識技術の精度を高めるために、Dialpadとの協業を発表した。

Dialpadは日本語の音声データを提供し、LINEは日本語に特化した音声認識エンジンを提供する。この協業により、音声認識技術を一般的な電話でも利用できるようになる。

AI自動応答サービス「プロジェクト『Duet』」

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LINE BRAINの音声認識・チャットボット・音声合成という要素技術を組み合わせて開発した、電話でのAI自動応答サービス LINE BRAINプロジェクト「Duet」を発表した。

会場では、電話でのレストランの新規予約の応答デモを行った。

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「Duet」のレストラン電話予約デモを行うLINE株式会社取締役 CSMO 舛田淳氏

舛田氏は「Duet」のデモを行う前に注目して欲しい点として、スムーズな音声合成、ノイズが発生する可能性の高い一般の公衆電話回線での音声認識、曖昧な会話でも文脈から内容を理解し対応するチャットボット、の3点をあげた。

デモでは、一度音声が止まってしまうハプニングはあったもののAI自動応答サービスでの予約を成功させた。

このサービスは現状では、レストランの新規予約、予約変更、キャンセル等に機能を限定して開発を進めている。

記事提供元

IoT NEWS
https://iotnews.jp

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横浜市

「未来の家プロジェクト」は横浜市が立ち上げた「I▢TOP(アイトップ)横浜」の個別プロジェクトの一つであり、IoTスマートホームを用いた実証実験を通じて、高齢者の独り暮らしや災害時の対応といった社会課題の解決や新規ビジネス創出を目指します。また、横浜市は本プロジェクトに協業していただける企業への呼びかけや実証実験の場の提供に向けた調整を行います。

I▢TOP横浜とは、横浜市が2017年4月に立ち上げた横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等を活用したビジネス創出に向けた交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等の場となる「IoTオープンイノベーション・パートナーズ」のことです。

株式会社NTTドコモ

様々なメーカーのIoT機器を一元的に管理、制御可能なIoTアクセス制御エンジン技術を、セミナーなどを通じて提供するとともに、実証実験施設として「IoTスマートホーム」を提供しています。また、IoT機器メーカーなどと協力し、IoTアクセス制御エンジン技術を活用した数多くのIoTサービスの創出を支援してまいります。

and factory株式会社

日本初のスマートホステル「&AND HOSTEL」のプロデュース経験とプラットフォームアプリ「&IoT」の開発実績を活かし、IoTスマートホームの居住者のユーザー体験設計と、居住者に便利に快適に生活してもらうためのアプリ開発を行っております。また、今後協業する企業との事業検討、企画を行い、実証実験から事業化を推進し、IoTスマートホームを普及させていく役割を担っています。

富士通コネクテッドテクノロジーズ

長年のスマートフォン開発で培ったセンシング技術、音声認識技術を応用し、居住者に健康な生活を送っていただくために、居住者の健康状態(ストレス、血管年齢、心拍数)を測定しアドバイスを提供するデバイスを開発を行いました。健康をアドバイスするエージェントデバイスをIoTスマートホーム内に設置しております。

相鉄グループ

相鉄沿線での低未利用地を活用し、実証実験の場を提供するほか、相鉄グループの各事業との連携も含めて協力してまいります。相鉄グループは、”相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市”「誰もが住みたい、住み続けたいと思える持続可能なまちづくり」に取り組んでいます。 今後も沿線の魅力や暮らしやすさを高める取り組みを関係者と一体となって実施してまいります。

凸版印刷

凸版印刷は、「住まいは、くらす人と対話する存在へ」をコンセプトに「トッパンIoT建材シリーズ」を開発しております。本プロジェクトでは、開発中のトッパンIoT建材シリーズをIoTスマートホームに導入し、さりげなく「見守り」、「居住者が家と対話」をしながら便利にくらすなど、建材としてストレスフリーな生活を支える検証をしてまいります。

foo.Log

自社サービスで蓄積した食事に関する膨大な記録データと東京大学と共同研究している最先端の画像解析技術を元に写真に写った食事メニューを推定する機能と食事に関連するアドバイスを提供する機能をIoTスマートホームに提供しています。今後はIoTスマートホームで蓄積した新たなデータから、IoT機器と連携した使いやすい機能の開発を進めて参ります。

資生堂

デバイスで操作できる化粧品吐出デバイスを設置し、他の各種環境センシングおよび生活行動ログ等との関連性を検討することで、美容のよい空間をづくりを目指してまいります。

グリーンブルー

環境調査、環境モニタリングで培った測定技術をベースに、各種測定器、センサーを用いて、IoTスマートホーム居住者の日常生活に伴う環境影響(PM2.5、CO2、VOC等)を測定し、収集データの解析・評価をしています。快適な住環境の創造に向けて、“空気”の視点から各社デバイスとの関連性を追究し、新サービスの創出に取り組んでまいります。

三和シヤッター工業

社会のニーズや生活スタイルに適応した商品をラインナップすることに積極的に取り組み、より良い未来の住環境づくりに協力したいと考えております。本プロジェクトでは各種デバイスで操作できる窓シャッターを提供しています。

SMK

これまでのコネクタ、タッチパネル、スイッチ、リモコン、RF通信モジュールなどの主力ビジネスに加え、最近の取り組みとして、パートナー様との協業やオープンイノベーションの推進によるIoT関連の新規事業創出を積極的に進めています。本プロジェクトでは、BLEを利用した「見守りセンサー」を設置し、お部屋にいる方の活動の有無や出入りをモニターするシステムをご提供しております。

アイホン株式会社

アイホンはインターホン専門メーカーとして、住まう人一人ひとりが快適で安全に過ごせるコミュニケーションシステムを提供しています。このプロジェクトではIoTスマートホームとインターホンがつながることで新たなサービスを創出し、魅力ある製品開発へ活かしてまいります。

株式会社アロマジョイン

世界初の香り制御装置「アロマシューター」の開発・製造及び販売

株式会社ニチベイ

当社は、ブラインド・ロールスクリーンと間仕切りの専門メーカーです。光と熱のコントロールを通じて「快適な住空間づくり」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、当社の電動製品を様々な機器と連携することにより、窓まわりのIoT化に貢献してまいります。

株式会社フィッツコーポレーション

「豊かさが香るものづくり」をビジョンとし、オリジナルブランドのフレグランスアイテムの企画開発・販売、海外ブランドの日本正規代理店として輸入・販売を行う。現在約40ブランドを取扱い、百貨店からコンビニエンスストアまで幅広い流通展開が特徴。現在、「快適な眠り空間をサポートする香り」を杏林大学脳科学 古賀教授とともに、「眠りと香り」について被験者テストなどを通じて開発中。