2019-06-26

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2

今年で5回目となるCES Asia 2019、去年から米国CESでも垣間見えるGoogle VS Amazonのスマートホーム用プラットフォーム争いの構図が、中国版に様相を変えて激化している。

注目すべきは米中貿易戦争の渦中にいるHUAWEIだ。

「CES Asiaに5G対応8Kテレビを展示する」といった事前情報や、オープニングキーノートでのHUAWEI HiLinkの強調など、総合家電メーカーへのシフトを匂わせた。

HUAWEI

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2

メインエントランスから入り来場客が一番初めに目にする、いわばCES Asiaの玄関口と言ってもいい位置にHUAWEIブースはあった。

手前側にはP30シリーズやnovaシリーズ、スマートウォッチ、タブレット、PCといったイメージ通りの同社の製品が並ぶ。

しかし注目すべきなのはブースの奥の壁側に控えめに陳列された、同社のスマートホーム用プラットフォームであるHUAWEI HiLinkの展示だったのではないかと思う。

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2
HUAWEI HiLinkは2015年から展開を進めている同社のスマートホーム用プラットフォームだが、2019年はバージョンアップを図るという。

展示内にはHUAWEIのロゴが中央に配されたスマート体組成計や、HUAWEI HiLinkのAPIで連携すると見られるウォーターヒーター、センサーキット、ディフューザー、テレビの展示が並び、さながら家電メーカーのような面持ちだ。

「Works with HUAWEI HiLink」の文字が、米国CESでのGoogle HomeやAlexaの家電エコシステムの展示を思い出させる。

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2

Tuya

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2
もう一つ、注目すべき新興プレーヤーはソフトバンク コマース&サービスが提携を発表しているTuyaだ。

日本ではあまり知られていないかもしれないが、2014年に設立され、すでにユニコーン入りを果たしている。

家電のIoT化に必要なモジュールやクラウド環境、スマートホーム機器を統制するコントロールアプリを提供しており、自社家電ではなくIoT化に必要なシステムを販売するプラットフォーマ―として参戦している。

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2

数々のTuya対応シールの貼られた家電。同社のブランドではなく他社の製品に組み込まれる形でじわじわとその根を伸ばしている。

Haier

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2
情報端末やIoTモジュール出身でない純粋な家電大手のHaierもスマートホームの行動展示を全面に押し出し、スマートホーム市場での存在感を見せつけていた。

スタンダード化目前の中国版スマートホーム

今年の展示にはなかったが、忘れてはならないのがアリババとシャオミだ。

アリババはスマートスピーカーである天猫精霊(TMALL GENIE)を軸にしたエコシステムを展開しており、彼らも家電メーカーに対してエンベデッドできるBluetoothモジュールを提供している。

シャオミは自社のプラットフォームで動作するIoT家電をすでに数多く充実させ、独自のエコシステムを展開してきている。同行した現地の中国人スタッフの感想によると、既に多くの種類のスマート家電がシャオミブランドで出ているので揃えやすく、人気があるとの事だった。

社会インフラも人々の行動もすっかり、そして急速にOMO化(Online Merges with Offline=オンラインによるオフラインの統合)した中国の都市部において、ほとんどの家が丸ごとスマートホーム化し、それがスタンダードになるタイミングも目の前に迫っていると思われる。実は去年もそうだったのだが、今年もCES Asiaではスマート玄関の展示が非常に多かった。家電だけでなく家の設備ごとIoT化する需要は顕著に表れてきているのだ。

通信端末を担ってきたHUAWEIが、この潮流の中で生活単位の端末である家のIoTプラットフォームに力を入れるのも当然と言えよう。

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2

中国版スマートホームは当たり前化目前か 激化するプラットフォーム覇権争い -CES Asia 2019レポート2

数多くあったスマート玄関の展示の一部

激化するプラットフォーム覇権争い

中国都市部では日本以上に宅配文化の雰囲気がある。

アリババが運営するスーパーマーケット「フーマー」の即時配達、中国版Uber Eatsである「ワイマイ」文化はかなり一般的になっており、三食ワイマイという人も珍しくない。端的な例は、コーヒー一杯でもデリバリーが浸透している事だろう。アプリ&デリバリーファーストで店舗立地の優先度を下げる戦略のラッキンコーヒーは飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し、開業後わずか半年でユニコーン入りを果たしている。

スマートホーム化ニーズの背景にはこうしたデリバリー文化があるだろう。玄関がスマート化されていれば配達員は家の中に荷物を届ける事ができるし、家全体がIoT化されていればその際の防犯にも役立つ。何より中国の場合、スマートホーム化以前に配達員の安全性はジーマクレジットである程度担保される事になる。

また、成長の一端はそれだけではない。一人っ子政策が廃止されて以降のベビー市場、今後確実に深刻化する高齢化社会における介護市場が相まって、ベビーシッターやヘルパーなど、遠隔で家の中にセキュアに第三者を招き入れる需要は確実に増えていくと思われる。

こうした背景からスマートホーム化、とりわけスマート玄関のソリューションが急激に増えているのではないかと考察する。

変化と成長の速度が著しく速い中国において、このようなスマートホームの規格争いもあっという間に決着がつく可能性がある。

この国においてはポリティカルな要因も非常に大きい。突然のゴングに備えて、スマートホーム市場のプラットフォーム争いは今年~来年にかけてますますその激しさを増していくだろう。

記事提供元

IoT NEWS
https://iotnews.jp

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横浜市

「未来の家プロジェクト」は横浜市が立ち上げた「I▢TOP(アイトップ)横浜」の個別プロジェクトの一つであり、IoTスマートホームを用いた実証実験を通じて、高齢者の独り暮らしや災害時の対応といった社会課題の解決や新規ビジネス創出を目指します。また、横浜市は本プロジェクトに協業していただける企業への呼びかけや実証実験の場の提供に向けた調整を行います。

I▢TOP横浜とは、横浜市が2017年4月に立ち上げた横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等を活用したビジネス創出に向けた交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等の場となる「IoTオープンイノベーション・パートナーズ」のことです。

株式会社NTTドコモ

様々なメーカーのIoT機器を一元的に管理、制御可能なIoTアクセス制御エンジン技術を、セミナーなどを通じて提供するとともに、実証実験施設として「IoTスマートホーム」を提供しています。また、IoT機器メーカーなどと協力し、IoTアクセス制御エンジン技術を活用した数多くのIoTサービスの創出を支援してまいります。

and factory株式会社

日本初のスマートホステル「&AND HOSTEL」のプロデュース経験とプラットフォームアプリ「&IoT」の開発実績を活かし、IoTスマートホームの居住者のユーザー体験設計と、居住者に便利に快適に生活してもらうためのアプリ開発を行っております。また、今後協業する企業との事業検討、企画を行い、実証実験から事業化を推進し、IoTスマートホームを普及させていく役割を担っています。

富士通コネクテッドテクノロジーズ

長年のスマートフォン開発で培ったセンシング技術、音声認識技術を応用し、居住者に健康な生活を送っていただくために、居住者の健康状態(ストレス、血管年齢、心拍数)を測定しアドバイスを提供するデバイスを開発を行いました。健康をアドバイスするエージェントデバイスをIoTスマートホーム内に設置しております。

相鉄グループ

相鉄沿線での低未利用地を活用し、実証実験の場を提供するほか、相鉄グループの各事業との連携も含めて協力してまいります。相鉄グループは、”相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市”「誰もが住みたい、住み続けたいと思える持続可能なまちづくり」に取り組んでいます。 今後も沿線の魅力や暮らしやすさを高める取り組みを関係者と一体となって実施してまいります。

凸版印刷

凸版印刷は、「住まいは、くらす人と対話する存在へ」をコンセプトに「トッパンIoT建材シリーズ」を開発しております。本プロジェクトでは、開発中のトッパンIoT建材シリーズをIoTスマートホームに導入し、さりげなく「見守り」、「居住者が家と対話」をしながら便利にくらすなど、建材としてストレスフリーな生活を支える検証をしてまいります。

foo.Log

自社サービスで蓄積した食事に関する膨大な記録データと東京大学と共同研究している最先端の画像解析技術を元に写真に写った食事メニューを推定する機能と食事に関連するアドバイスを提供する機能をIoTスマートホームに提供しています。今後はIoTスマートホームで蓄積した新たなデータから、IoT機器と連携した使いやすい機能の開発を進めて参ります。

資生堂

デバイスで操作できる化粧品吐出デバイスを設置し、他の各種環境センシングおよび生活行動ログ等との関連性を検討することで、美容のよい空間をづくりを目指してまいります。

グリーンブルー

環境調査、環境モニタリングで培った測定技術をベースに、各種測定器、センサーを用いて、IoTスマートホーム居住者の日常生活に伴う環境影響(PM2.5、CO2、VOC等)を測定し、収集データの解析・評価をしています。快適な住環境の創造に向けて、“空気”の視点から各社デバイスとの関連性を追究し、新サービスの創出に取り組んでまいります。

三和シヤッター工業

社会のニーズや生活スタイルに適応した商品をラインナップすることに積極的に取り組み、より良い未来の住環境づくりに協力したいと考えております。本プロジェクトでは各種デバイスで操作できる窓シャッターを提供しています。

SMK

これまでのコネクタ、タッチパネル、スイッチ、リモコン、RF通信モジュールなどの主力ビジネスに加え、最近の取り組みとして、パートナー様との協業やオープンイノベーションの推進によるIoT関連の新規事業創出を積極的に進めています。本プロジェクトでは、BLEを利用した「見守りセンサー」を設置し、お部屋にいる方の活動の有無や出入りをモニターするシステムをご提供しております。

アイホン株式会社

アイホンはインターホン専門メーカーとして、住まう人一人ひとりが快適で安全に過ごせるコミュニケーションシステムを提供しています。このプロジェクトではIoTスマートホームとインターホンがつながることで新たなサービスを創出し、魅力ある製品開発へ活かしてまいります。

株式会社アロマジョイン

世界初の香り制御装置「アロマシューター」の開発・製造及び販売

株式会社ニチベイ

当社は、ブラインド・ロールスクリーンと間仕切りの専門メーカーです。光と熱のコントロールを通じて「快適な住空間づくり」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、当社の電動製品を様々な機器と連携することにより、窓まわりのIoT化に貢献してまいります。

株式会社フィッツコーポレーション

「豊かさが香るものづくり」をビジョンとし、オリジナルブランドのフレグランスアイテムの企画開発・販売、海外ブランドの日本正規代理店として輸入・販売を行う。現在約40ブランドを取扱い、百貨店からコンビニエンスストアまで幅広い流通展開が特徴。現在、「快適な眠り空間をサポートする香り」を杏林大学脳科学 古賀教授とともに、「眠りと香り」について被験者テストなどを通じて開発中。