2019-01-09

IBMキーノート「次のAIとは。よりよい社会に向けて」 ーCES2019レポート③

ラスベガスで行われているCES2019。

昨晩のLGのプレショーキーノートが前夜祭的な位置づけだとしたら、このオープニングキーノートはまさにCES2019の開会式を兼ねた場となる。そのオープニングキーノートに登壇したIBM。IBMはCES2016で初めてキーノートに登壇して以来2回目のキーノートになる。

前回の登壇当時、IBMはAIをAIと言わず「Cognitive」と表現していた。

日本語に直訳すると「認知の」または「認識の」ということになるが、リアルにある物体や現象を認識し判断する力を持ったものとして、世の中的にAIと言われるものを定義していた。

それから3年でIBMのAI領域への取り組みや強さがどう変化したのだろうか。

CEOのジニ・ロメッティ氏は、壇上「AI」を「Cognitive」とは言わず、AIという単語をそのまま採用しており、AIがテクノロジートレンドの中心になったことを感じさせた。

IBMのDNAはオープンと透明性にあるということを前提にAI領域における今後注目すべき取り組みを3つのテーマに分けて説明した。

1つ目のテーマは「データのこれから」である。

ここでいう「データ」とは、いわゆる「ビッグデータ」ではなく「ディープデータ」なのだという。ディープデータとは取得可能だがあまり活用されていない高精度なデータのことで、例えば、爪から獲れる触感や振動などからその人が何に触れていて、何をしているかがわかる、といったものだ。

例えば、天気予報の分野では、ディープデータの活用によって、リアルタイムに高精度な天候把握が可能となっている。このディープデータ活用によって様々な社会課題が解決されていくというのだ。

ディープデータをビジネスに活用しているDELTA航空の事例では、10年ほど前の欠航理由の99%が解決されているという。

この例では、メンテナンスに関して、飛行機の状況把握を高精度にリアルタイムに行い、それに合わせたオペレーションも最適化することで、機材トラブルによる欠航が無くなるということだ。

現在は天候による欠航が起きるという課題が残されているが、天候が高精度に把握できることで、欠航回数を減少させることができるということだ。

次にウォールマートの事例が紹介された。

ウォールマートでは食料品の安全確保とロスを無くすためにディープデータが活用されているという。

CES2019 IBM

顧客が求める安全な食料品を用意することが流通業いとっては重要な要素となるが、廃棄する食料品を減らすことも同時に実現しなければならない。

そのために食料品の店頭までの「ジャーニー」をトレースし可視化するシステムを導入したということだ。

10年前は、農場から店頭までのジャーニーを可視化するために1週間かかっていたが、今では2.2秒で実現できているという。

さらに、時間がかかっていた理由は小さい農場が非常に多く存在し、それらのデータがリアルタイムに取得できていなかったためだ。

現在では、農場は、ウォールマートだけでなく、競合の小売店にもブロックチェーンを用いて食料品ジャーニーが把握できる仕組みを活用しているということだ。

CES2019 IBM

2つ目のテーマは「これからのコンピューティング」についてだ。

まず「ジェネラルAI」という言葉で人間の知能に置き換えられるAIを一般的なものとして定義した上で、「ブロードAI」という考え方を持ち込んだ。ブロードAIとは、スケーラビリティにポイントがあるという。

ラーニングからルールや理屈を見出した後、それを他の領域にも転用できる仕組みだという。

例えば、ExonMobilでは、これからさらに高まるエネルギー需要に対応するためには新しいエネルギーを生み出す仕組みを分子レベルから考えていかなくてはならない。しかし、過去のデータ分析から得たルールで置き換えて、新エネルギーを開発することが難しいため、ブロードAIを活用して新しいエネルギーを生み出す仕組みを作り出そうとしているというのだ。

CES2019 IBM

ブロードAIという言葉も、具体的な事例も顕在化していないが、今年注目のワードとなりそうだ。

またコンピューティングのこれからというテーマの中では量子コンピューティングにも言及し、ジェネラルAI、ブロードAIを量子コンピューティング「IBM Q System One」を活用して数年で大幅に進化させていくと述べた。

最期に、「テクノロジーには目的があり、全てのデータの所有と分析には許可が必要であるため、IBMはオープンで透明性を担保したテクノロジー活用による、より良い社会づくりをしていく」と締めくくった。

CES2019レポート
トヨタの実用的な自動運転技術「Toyota Guardian™
LGキーノート「テクノロジーは生活をより良くしたか?」
IBMキーノート「次のAIとは。よりよい社会に向けて」

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横浜市

「未来の家プロジェクト」は横浜市が立ち上げた「I▢TOP(アイトップ)横浜」の個別プロジェクトの一つであり、IoTスマートホームを用いた実証実験を通じて、高齢者の独り暮らしや災害時の対応といった社会課題の解決や新規ビジネス創出を目指します。また、横浜市は本プロジェクトに協業していただける企業への呼びかけや実証実験の場の提供に向けた調整を行います。

I▢TOP横浜とは、横浜市が2017年4月に立ち上げた横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等を活用したビジネス創出に向けた交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等の場となる「IoTオープンイノベーション・パートナーズ」のことです。

株式会社NTTドコモ

様々なメーカーのIoT機器を一元的に管理、制御可能なIoTアクセス制御エンジン技術を、セミナーなどを通じて提供するとともに、実証実験施設として「IoTスマートホーム」を提供しています。また、IoT機器メーカーなどと協力し、IoTアクセス制御エンジン技術を活用した数多くのIoTサービスの創出を支援してまいります。

and factory株式会社

日本初のスマートホステル「&AND HOSTEL」のプロデュース経験とプラットフォームアプリ「&IoT」の開発実績を活かし、IoTスマートホームの居住者のユーザー体験設計と、居住者に便利に快適に生活してもらうためのアプリ開発を行っております。また、今後協業する企業との事業検討、企画を行い、実証実験から事業化を推進し、IoTスマートホームを普及させていく役割を担っています。

富士通コネクテッドテクノロジーズ

長年のスマートフォン開発で培ったセンシング技術、音声認識技術を応用し、居住者に健康な生活を送っていただくために、居住者の健康状態(ストレス、血管年齢、心拍数)を測定しアドバイスを提供するデバイスを開発を行いました。健康をアドバイスするエージェントデバイスをIoTスマートホーム内に設置しております。

相鉄グループ

相鉄沿線での低未利用地を活用し、実証実験の場を提供するほか、相鉄グループの各事業との連携も含めて協力してまいります。相鉄グループは、”相鉄いずみ野線沿線 環境未来都市”「誰もが住みたい、住み続けたいと思える持続可能なまちづくり」に取り組んでいます。 今後も沿線の魅力や暮らしやすさを高める取り組みを関係者と一体となって実施してまいります。

凸版印刷

凸版印刷は、「住まいは、くらす人と対話する存在へ」をコンセプトに「トッパンIoT建材シリーズ」を開発しております。本プロジェクトでは、開発中のトッパンIoT建材シリーズをIoTスマートホームに導入し、さりげなく「見守り」、「居住者が家と対話」をしながら便利にくらすなど、建材としてストレスフリーな生活を支える検証をしてまいります。

foo.Log

自社サービスで蓄積した食事に関する膨大な記録データと東京大学と共同研究している最先端の画像解析技術を元に写真に写った食事メニューを推定する機能と食事に関連するアドバイスを提供する機能をIoTスマートホームに提供しています。今後はIoTスマートホームで蓄積した新たなデータから、IoT機器と連携した使いやすい機能の開発を進めて参ります。

資生堂

デバイスで操作できる化粧品吐出デバイスを設置し、他の各種環境センシングおよび生活行動ログ等との関連性を検討することで、美容のよい空間をづくりを目指してまいります。

グリーンブルー

環境調査、環境モニタリングで培った測定技術をベースに、各種測定器、センサーを用いて、IoTスマートホーム居住者の日常生活に伴う環境影響(PM2.5、CO2、VOC等)を測定し、収集データの解析・評価をしています。快適な住環境の創造に向けて、“空気”の視点から各社デバイスとの関連性を追究し、新サービスの創出に取り組んでまいります。

三和シヤッター工業

社会のニーズや生活スタイルに適応した商品をラインナップすることに積極的に取り組み、より良い未来の住環境づくりに協力したいと考えております。本プロジェクトでは各種デバイスで操作できる窓シャッターを提供しています。

SMK

これまでのコネクタ、タッチパネル、スイッチ、リモコン、RF通信モジュールなどの主力ビジネスに加え、最近の取り組みとして、パートナー様との協業やオープンイノベーションの推進によるIoT関連の新規事業創出を積極的に進めています。本プロジェクトでは、BLEを利用した「見守りセンサー」を設置し、お部屋にいる方の活動の有無や出入りをモニターするシステムをご提供しております。

アイホン株式会社

アイホンはインターホン専門メーカーとして、住まう人一人ひとりが快適で安全に過ごせるコミュニケーションシステムを提供しています。このプロジェクトではIoTスマートホームとインターホンがつながることで新たなサービスを創出し、魅力ある製品開発へ活かしてまいります。

株式会社アロマジョイン

世界初の香り制御装置「アロマシューター」の開発・製造及び販売

株式会社ニチベイ

当社は、ブラインド・ロールスクリーンと間仕切りの専門メーカーです。光と熱のコントロールを通じて「快適な住空間づくり」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、当社の電動製品を様々な機器と連携することにより、窓まわりのIoT化に貢献してまいります。

株式会社フィッツコーポレーション

「豊かさが香るものづくり」をビジョンとし、オリジナルブランドのフレグランスアイテムの企画開発・販売、海外ブランドの日本正規代理店として輸入・販売を行う。現在約40ブランドを取扱い、百貨店からコンビニエンスストアまで幅広い流通展開が特徴。現在、「快適な眠り空間をサポートする香り」を杏林大学脳科学 古賀教授とともに、「眠りと香り」について被験者テストなどを通じて開発中。