2018-06-30

混迷のスマートウォッチ市場、健康需要でシェア拡大の兆しか

衣服やアクセサリーのように、身に付けて使用する「ウェアラブル」端末が話題だ。

市場調査やコンサルティングを行うシード・プランニングが5月17日に発表した調査結果(※)によると、2017年の世界のウェアラブル端末普及台数は前年比30.4%増加の1億720万台と推定されており、2025年には2017年比5倍の5憶台に達すると予想されている。

ウェアラブル端末の中でも現在主流となっており、同調査結果でも特に市場の拡大が予想されているのはやはりスマートウォッチ。最近ではタグ・ホイヤーやマーク ジェイコブス、ケイト・スペード ニューヨークなど、既存の時計メーカーや人気ブランドの参入によってデザイン性に優れたスマートウォッチも登場し、幅広い層からの注目を集めている。

「ウォッチ型」が主流のウェアラブル端末(画像はシード・プランニングのプレスリリースより引用)

そんなスマートウォッチの代表格ともいえるApple Watch(初代)の発売開始は2015年4月。実に3年以上が経過している。「もうそんなに経ったのか」と感じるか、「意外と最近だった」と感じるかは人それぞれだろうが、日本で初めて正式に販売されたiPhoneである「iPhone 3G」の発売が2008年7月。ソフトバンクに加えauからも販売され、国内でのスマホ普及率を一気に高めた印象の強い「iPhone 4S」の発売が2011年10月だ。これに比べれば、Apple Watchをはじめとするスマートウォッチの普及速度は「そこまで速くない」と感じる読者も多いのではないだろうか。

「毎日身に付ける時計を頻繁に充電するのは煩わしい」「スマートフォンで十分」と考える向きもあるだろう。しかし最近、これまで多くのスマートウォッチが売りにしてきた「スマホの通知が手元に届く」「メッセージを確認できる」等の機能とは少し違った、「常時身に付けているからこそ」の機能が注目を集めている。

(※)市場調査とコンサルティングのシード・プランニング [ SEED PLANNING ] - プレスリリース
https://www.seedplanning.co.jp/press/2018/2018051701.html

健康市場の拡大と共に注目される、活動量計としての機能

昨今、スマートウォッチと見た目や機能がほぼ同等になってきている物に、活動量計、アクティブトラッカーなどと呼ばれる端末がある。身に付けていると自動で歩数や心拍数、睡眠サイクルなどを測定してくれる物で、前ページの表では「ブレスレット型端末」と分類されている物がそれに当たる。市場を牽引するGarminやFitbitといったメーカー名を耳にしたことがある方も多いだろう。

もともと、こうしたアクティブトラッカーの中には小さな液晶画面を備えているものも多く、簡易的なメールや電話などの通知機能を持つ物も少なくない。しかし最近では大画面を搭載し、アクティブトラッカーとしての機能に加えてスマートウォッチとしての機能も併せ持つ機種も登場している。

Fitbitは6月5日、アメリカで4月16日に販売開始(日本では6月15日より販売開始)した「Fitbit Versa」が販売台数100万台を突破したことを発表した。これは同社史上、最も速いペースで売れている商品になるという。

Fitbit Versa

上の動画を見てもらえば分かる通り、Fitbit Versaは大きな液晶や音楽再生機能、通知機能などの機能を搭載した「スマートウォッチ」だ。28,490円(税込)からという比較的手ごろな価格、デザインやバッテリー持ちの良さも人気の理由に挙げられるだろうが、それだけではないだろう。健康意識の高まる今、生活習慣や健康に関するビッグデータを保有する企業のスマートウォッチだからこそ、関心が集まったという側面もあるはずだ。

また、これとは逆に既存のスマートウォッチにもアクティブトラッカー機能が次々に追加されていっており、メーカー側もそのことをアピールするようになってきている。もはやスマートウォッチと腕時計型アクティブトラッカー(の上位機種)との境目は曖昧になってきていると言って良いだろう。

アクティブトラッカーに関して、少し前は「毎日欠かさず数キロのランニングをこなす」ようなスポーツマン向けのデバイスであり機能、という印象付けが少なからずなされていたように思う。しかしここ数年で、ごく一般的な人々が使用しても十分に役に立つものであるということが浸透してきたのではないだろうか。

Fitbitは同社が5月に公開されたばかりの新機能、「女性の健康状態のトラッキング機能」の利用者数が240万人を越えたことも発表している。スマートフォン等で体調の記録を取るのは、ごく当たり前のことになってきているのだ。

スマートフォンを起動して手動で入力せずとも、小さな機械を腕に巻いておくだけで睡眠状態や消費カロリーのデータが蓄積されていくのは、日々ハードなトレーニングをこなす人でなくとも興味深い。そして可視化された日々の行動を見返すことで、さらに健康意識が高まっていくはずだ。

まだ数は少ないが、血圧を測定できるアクティブトラッカーも存在する。ヘルスケアに関心のある人々にとってニーズの高い機能の一つだろう。心拍数の計測機能同様に、標準搭載されるようになっていくのではないだろうか。

PCやスマートフォンに比べると、新機種が出てから次の機種が発表されるまでの期間が長めのスマートウォッチ。あまり市場が盛り上がっているように思えないかもしれないが、冒頭で紹介した調査結果の通り、ウェアラブル端末市場、特にスマートウォッチ市場は着実に成長してきている。

登場当初アピールしていた「スマートフォンでもできること」を手元の小さな画面でも行なえるメリットよりも、常に手首に着けていられるからこそ測定できることや、それがいかに健康管理に役立つかということをアピールした方が世情ともマッチし、普及につながるのかもしれない。

腕時計に求める機能は人によって異なるし、時計をしないという人もいるだろう。しかし一度購入されれば、スマートフォンよりも長い時間、より近い距離でユーザーの生活を見つめ続けることになる。市場シェアを勝ち取った企業は、途方もなく膨大なデータを得ることになるだろう。そう考えるとあまりにずば抜けた一社が出てくるのも善し悪しではあるが、発展途上の市場を見守っていきたい。

記事提供元

IoT Today
http://iottoday.jp/

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I▢TOP横浜とは、横浜市が2017年4月に立ち上げた横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT等を活用したビジネス創出に向けた交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等の場となる「IoTオープンイノベーション・パートナーズ」のことです。

株式会社NTTドコモ

様々なメーカーのIoT機器を一元的に管理、制御可能なIoTアクセス制御エンジン技術を、セミナーなどを通じて提供するとともに、実証実験施設として「IoTスマートホーム」を提供しています。また、IoT機器メーカーなどと協力し、IoTアクセス制御エンジン技術を活用した数多くのIoTサービスの創出を支援してまいります。

and factory株式会社

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foo.Log

自社サービスで蓄積した食事に関する膨大な記録データと東京大学と共同研究している最先端の画像解析技術を元に写真に写った食事メニューを推定する機能と食事に関連するアドバイスを提供する機能をIoTスマートホームに提供しています。今後はIoTスマートホームで蓄積した新たなデータから、IoT機器と連携した使いやすい機能の開発を進めて参ります。

資生堂

デバイスで操作できる化粧品吐出デバイスを設置し、他の各種環境センシングおよび生活行動ログ等との関連性を検討することで、美容のよい空間をづくりを目指してまいります。

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三和シヤッター工業

社会のニーズや生活スタイルに適応した商品をラインナップすることに積極的に取り組み、より良い未来の住環境づくりに協力したいと考えております。本プロジェクトでは各種デバイスで操作できる窓シャッターを提供しています。

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「豊かさが香るものづくり」をビジョンとし、オリジナルブランドのフレグランスアイテムの企画開発・販売、海外ブランドの日本正規代理店として輸入・販売を行う。現在約40ブランドを取扱い、百貨店からコンビニエンスストアまで幅広い流通展開が特徴。現在、「快適な眠り空間をサポートする香り」を杏林大学脳科学 古賀教授とともに、「眠りと香り」について被験者テストなどを通じて開発中。